「ストーリーマンガの父」とも言われ、マンガ史研究において重要な存在であるロドルフ・テプフェールの主要作品のひとつ「Histoire de Mr.Crépin(クレパン氏物語)」が、日本語に訳された。
ロドルフ・テプフェール『クレパンさん』
Rodolphe Töpffer, Histoire de Mr.Crépin, 1837
訳:森田直子
発行:ナラティヴ・メディア研究会
http://www.media.is.tohoku.ac.jp/~morita/naoko/nm.html
今回翻訳された「クレパンさん」は、テプフェールが1837年に執筆し、自ら刊行したもので、「Histoire de Mr.Jabot(ジャボ氏物語)」(1833年)に続く単行本第2弾として同年に発売された。ともに部数は少なかったが、1839年にパリのオーベールがこれらの海賊版を刊行し、テプフェール作品が広く知られるきっかけともなった。
今回日本語版を制作した森田直子氏(東北大学大学院情報科学研究科准教授)はテプフェール研究者として知られ、研究活動の一環として日本語訳を行なった。現在、上記サイトにて、研究資料として無料配付を行なっている(送料のみ必要。書店等からの注文はできない)。
なお東京では、学習院大学大学院身体表象文化学専攻が今後研究会や講演会を開催する際に、配付を行なう予定である(委細続報)。